親愛なるあなたへ。
前の手紙では、私の旅の薬ポーチをそのままお見せしました。
今回は日常に戻って、受信箱に最も多く届く質問についてお話しします。
💬 最も多く届く質問
「薬剤師さん、1か月飲んでいるのに、あまり実感がありません。効いていないということでしょうか。別のものに替えたほうがいいですか。」
実感がないからといって、選び間違えたとは限りません。
多くの場合、どう判断すればいいのかが分からないだけなのです。
まずひとつの前提をお伝えします。サプリメントは薬ではありません。
薬には明確な治療目的がありますが、サプリメントは日々の栄養補給です。薬の基準でサプリメントを求めたり、広告に薬のような効果を期待したりすれば、どちらも失望することになります。
💡 今日の小さな知識|まず二つの言葉を区別する
台湾では、「サプリメント」と「健康食品」は同じ言葉ではありません。
市販のサプリメントの多くは一般食品です。日々の補給には使えますが、治療効果をうたうことはできませんし、特定の保健効果をうたうこともできません。
「健康食品」は法律上の名称です。安全性・効能・科学的根拠を示し、衛生福利部の審査に合格して許可証を取得した製品だけが、認められた内容で効能をうたうことができ、パッケージに「小綠人」(緑の小人のマーク)が表示されるのです。
ですから小綠人のマークを見たら、もう一歩踏み込んで見てみてください。どの効能が認められたのか、対象者は誰と書かれているのか。マークは審査の結果であり、誰にでも当てはまる保証ではありません。
台湾の食品安全衛生管理法もはっきりと定めています。食品は医療効果を標榜してはならないのです。「病気が治る」「薬をやめられる」といった言葉を見たら、どこに書かれていても、まず注意してください。
💡 今日の小さな知識|公平に見極めるには
どんな製品にも、どんな人にも当てはまるひとつの数字はありません。
目的が違えば、成分が違えば、体の状態が違えば、見極めにかかる時間も当然違います。
でも、方法ははっきりと言葉にできます。まず三つのことです。
一、一度に一つだけ。
新しいものを三つ同時に始めれば、1か月後によくなっても悪くなっても、どれのおかげか分かりません。一つずつなら、判断に根拠が生まれます。
二、感じる前に、まず基準を書き留める。
始める前に、書き留めてください。眠りはどうか、元気はどうか、お通じは順調か、疲れやすい時間帯はいつか。
感覚は人を惑わせますが、書き留めた記録は惑わせません。
三、時間をかけること、そして振り返る約束をすること。
日数で数えるのはやめましょう。体の変化が日ごとに決算されることはめったにありません。
数週間の時間をとり、最初に書き留めた基準と照らし合わせてみてください。改善はありましたか。変化はありませんでしたか。それとも、不快なことはありませんでしたか。
振り返るときは、感覚だけで一人で決めず、医師や薬剤師と相談するのがおすすめです。
⏱ 1分で分かる健康
Q:1か月飲んでも実感がないのですが、別のものに替えたほうがいいでしょうか。
まず替えるのは待ってください。替える前に、自分に三つ問いかけてみてください。
一度にたくさんのものを始めませんでしたか。始める前に基準を書き留めましたか。買うとき、その製品が本来扱わない問題の解決を期待していませんでしたか。
三つとも当てはまらないなら、新しいものに替えるより、まず手元にあるものを整理して、薬剤師に相談してみてください。
🏠 今回のお持ち帰り
始める前に、五つの小さなこと。
☐ 基準を書き留める。何を改善したいのか、今の状態はどうか。
☐ 新しいものは一度に一つだけ始める。
☐ 同じノートやスマートフォンのメモに感じたことを記録し、決まった時間に振り返る。
☐ 体調の変化やアレルギーが出たとき、薬を服用中、慢性疾患がある、妊娠中・授乳中、手術を控えているときは、新しいものを始めるかどうかを決める前に、まず医師や薬剤師に相談する。
☐ 定期的に自分に問いかける。まだ続ける必要があるのか、それとももう十分なのか。
正直にお伝えします。この手紙は見極めの方法についてのお話であり、特定の誰かへの助言ではありません。体も、薬も、病気の状態も、人によって違います。ご自身の選択は、かかりつけの医師や薬剤師に相談し、ご自身の状態に合わせて決めてください。
💌 2週間後の私たちへの手紙
見極めることを学ぶこと自体が、ひとつのいたわりです。
結論を急がず、広告に振り回されず、「合っているかどうか」という問いを、ゆっくりと自分の体と記録に返していきましょう。
なぜなら、私はいつもこう信じているからです。
Every choice is an act of self-care.
ひとつひとつの選択が、自分を大切にすること。
2週間後、またお会いしましょう。
—— ARY
